「どっちにする?」 byとうみょうさん

「悠季。どっちでもいいなんて言わないでください!」
「だめ、そんなの君に任せるよ」
「悠季、、、」
圭は切れ長の美しい目に寂しそうな色を浮かべた。三週間後にせまった引越しのダンボール箱が壁際に積まれたキッチンのダイニングテーブル。その上のぼくの左手をそっと両手に包みこんで、圭が囁いた。
「二人で使うものだから、二人で話し合って、納得して選びたいんです。きみは興味がもてないかもしれませんが、、、」
困ってしまってうつむいた。圭はぼくの手の甲を撫でさすっている、、、懐柔策だ、まるめこむ気だな。さっと手を引き抜いてにらみつけてやると、圭は大きなため息をついた。
「怒ってるんですか?」
「違うってばっ」
真っ赤になって横をむいたぼくに、圭は席を立ってテーブルをまわってきた。頬に両手をそえて、キスしてきた。最初は軽く、しだいに熱く深く、、、

濃厚なキスにぐったり力の抜けてしまったぼくの耳に、圭の長広舌が流れてゆく。
「ですが悠季、考えてもみてください。寝心地はウォーターベッドが良いと思うんですよ、もちろん。スプリングの傷みも気にしないですみますし。しかし、こちらの新しいスプリング マットレスの名前を聞いたとたん、迷ってしまいまして。『E−MAX』というんですよ。ああ、素敵ですね。僕一人では決断できません。どうか悠季きみが決めてくださいっ!」
「、、、ウォーターベッド、、、」
つぶやいて逃げ出した。ったく、恥かしいんだよ、もうっ!

ラスト1行A or B、どっちにする?
「ぼくはねAがいいと思うなっ」
「ほう、B以外などありえないと思いますが?」
 
(A)〜そんな理由で築70年のぼくらの新居にはでかいウォーターベッドが鎮座してるんだ(赤面)〜

(B)〜そんなわけで、その晩は今使ってるベッドのスプリングの軋みを『過去最高のものにします』なんて、、、がんばられてしまった(赤面)〜

ちょこっとエロっぽく、がんばってみましたが、表現力のなさがバレバレ、、、失礼しました〜


ウォーターベッドの方がふかーく挿入できてうふふだよん。



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